日本の手仕事「民藝」の魅力

職人さんの手仕事によって生まれた日本の美しい日用品「民藝(民衆的工芸品)」。
暮らしの中で使うために作られた、道具ならではの「用の美」が魅力です。
今回は我が家で活躍する「民藝」をご紹介します。

●出西窯の平皿(島根県・出雲市)

島根県出雲市にある出西窯(しゅっさいがま)。
大きな特徴である鮮やかな瑠璃色は「出西ブルー」と呼ばれ、多くのファンをとりこにしています。
私もこのブルーに一目ぼれ。はじめて「民藝」のうつわを購入したのがこちらの平皿でした。
サイズは7寸(直径約21㎝)。
メインディッシュを盛り付けるには少し小ぶりですが、副菜や食パンをのせるにはピッタリの大きさです。
モダンな雰囲気が手持ちの北欧のお皿とも相性がよく、我が家の食卓を毎日オシャレに演出してくれます。

●ペリカンピッチャー(沖縄県・奥原硝子製作所)

ユニークなスタイルのペリカンピッチャー。
実はこのくちばしのような形が中の氷を受け止めて、液体だけがコップに注がれる機能的な仕組みです。
ラムネ色をしているのは役目を終えた窓ガラスを原料とした再生ガラスだから。
サステナブルな背景も素敵です。
氷がガラスにぶつかる「カランコロン」という音を耳にする度、愛おしさが増してきます。
ピッチャーとしての用途はもちろん、安定しているので花器としてお花を飾ることもOK。
季節を問わず使える優れものです。
職人さんが1つ1つ手作りのため個体差がありますが、
それも味となって「世界にたった一つ」と思える大切な一品です。

●やちむんの蓋付き陶器(沖縄県)

「やちむん」とは沖縄の言葉でいう「焼き物」のこと。
ぽってりとしたフォルムと、のびのびとした絵柄が沖縄のおおらかな自然を感じさせてくれます。
我が家では蓋付きのものを塩壺と砂糖壺として使っています。
ステンレスやプラスチック製品が多いキッチンツールの中で、
土が持つ優しげな雰囲気の「やむちん」は台所のほっこりアイテム。
手元が滑るとうっかり割れてしまうので、自然と丁寧に扱うように。
暮らしのペースを見直すいいきっかけとなりました。

飾って眺める美術品とは違い、使うことが前提で作られているため、
暮らしに取り入れやすいのが「民藝」の魅力。
実際に使うことで、大量生産にはない温かさを直に感じることができ、生活をより豊かにしてくれます。
今回ご紹介したのは「民藝」のほんの一部。うつわ以外にも織物やかごなど日本各地様々なものがあります。
暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか?

収納とインテリアで暮らし最適化
株式会社アンジェ・リュクス 森本 智子
https://angeluxes.co.jp/

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