第68回 About C4DL コラム「ハウジングフェス ポパイ&オリーブの家」PART2

前回のコラムでご紹介した「ポパイ&オリーブの家」。

旗竿地でありながら、明るく風通しがよく設計され、オーナーさまのセレクトした内装などもとても素敵でしたよね。
「ポパイ&オリーブの家」とは、明るく周りを元気にしてくれる、まるでオリーブのような天真爛漫な奥さまと、そんな奥さまを優しく見守り、頼りがいのあるポパイのようなご主人であることから、建築デザイナー後藤宏樹さんが名付けました。

今回はこちらのオーナーのSさまご夫妻にお会いして、シーフォーデザインレーベル(以下C4DL)に設計・施工をお願いすることになった経緯や、家が完成するまでのやり取りなどについてお話を伺いました。

C4DLに決めた理由

Sさまは4歳の男の子の3人家族。生活環境を変えたくなかったことから、近所で土地を探していたという。ようやく見つけた土地は旗竿地。この土地でいいのかどうか、またどこで家を建てるか検討する中で、インターネットでたまたまC4DLを見つけた。デザインも好みで、口コミもとてもいい印象だったので連絡してみることにしたという。

最初の電話の対応は取締役の高橋邦生さん。「優しくて話しやすい雰囲気」だったことから早速会うことに。

C4DLの事務所で建築デザイナー後藤宏樹さんに初めて会った時、「第一印象は髪が長くて、カラーも青とかだったので、話しかけづらいかなと思いました。『家建てたいの?』って最初に聞かれたのもかなりインパクトがありました」と話すSさん。話していくうちに、家について熱く語る後藤さんの姿を見て、「いい意味でのギャップがあった!」とも。

(春ごろの後藤さん。すでにロングヘア―)

他にも検討した業者もあったが、ひどい対応のところもあり、高橋さんと後藤さんの雰囲気が信頼できると感じたという。高橋さんの「うちで建てなくてもいいですけど、相談があればいつでも言ってください」との一言に、「心をつかまれました」と笑顔で話すSさまご夫妻。

旗竿地の土地についても「悪い土地じゃないよ」と言ってくれたのも、土地を買う決め手になったという奥さま。経験も豊富にあり、いろいろな物件を扱ってきた後藤さんの一言は本当に説得力がある。

Sさまご夫妻は「この人達になら、家を任せられる」と夫婦で意見が一致し、旗竿地の土地の購入も決めた。

家づくりスタート

2回目の打ち合わせの時には、高橋さんが資金面について丁寧に説明し、後藤さんが家の簡単なパース図を用意した。家のパース図があるとは思っていなかったので、「『こんなにかっこいい家が建つの?』とうれしくなり、急に現実味を帯びた」と笑顔で話すSさまご夫妻。

「インスタの鬼」とご主人が表現するほど、理想の住まいに少しでも近づけるために、インスタを常にチェックしている奥さま。外壁はインスタで見つけた旭トステムの「オボロ」にしたかったそうだが、予算の関係上諦めるしかないかと思っていた。ところが、提案された図面を見ると、外壁の一部に「オボロ」が!

「玄関横の一番目立つところがオボロの外壁になっていて、私の要望を取り入れてくれて、しかも予算のことも考えてくれていて、本当に感動でした」と奥さま。こういうアイディアをさらっと出してくれるのは、さすが後藤さん。

聞き流すのではなく、とことん付き合ってくれる真摯な姿勢

キッチンカウンター下のタイルの色は、階段を上がって最初に目に入る場所でもあるので、かなりこだわって探したという奥さま。奥さまご自身でサンプルを取り寄せ、約30種類の中から選んだという。

打ち合わせのたびに、この色はどうか、などサンプルをもって相談し、「毎回同じようなタイルを何種類も持って行って、どうかな?としつこく相談しましたが、嫌な顔一つせず、話を聞いてくれて。そのおかげで、大満足な仕上がりになりました」と笑顔で話す。キッチンカウンターの奥行きも、何度もメジャーで図りながら決めたという。

キッチンの天井の色もかなり悩んだそうだが、後藤さんの「少し濃い目の色にした方がいいと思う」というアドバイス通りに選んだところ、イメージ通りの仕上がりに。

大工さんとのコミュニケーションでより満足した家づくりに

住んでいる家が近いことから、しょっちゅう現場に足を運んでいたというSさまご夫妻。「行くたびにいろいろ出来上がっているので、楽しくて」と奥さま。
C4DLとタッグを組んでいる大工の甫坂さんは、「C4DLと仕事をする前までは、こんなにお施主さまと話す機会がなかった」という。「当たり前のことをしているだけなのに、『ありがとう』という言葉をかけてもらって。それだけで感動です」と話す。「お施主さまの顔が見えるからこそ、120%の仕事をしようと思う」とも。

「行くたびに手を止めて、丁寧に工事中の細かいところを説明してくれるので、本当に安心ですし、その場で確認することもできたのでありがたかった」とSさま。

「設計通りにただ作るのではなく、自分の中に落とし込んでから大工仕事をする」と話す甫坂さん。1階の洗面台の下の造作棚は、子どもがぶつけても危なくないように、カーブを描いたデザインに施工。また、水道管を通すために切った端材がちょうどいい形だったため、「玄関の棚に活用すればいいのでは」と提案したという。

 

また手洗いスペースのライトは、奥さまがネットで注文したもの。思ったより大きく心配だったことから、工事中に持参したところ、「甫坂さんが『こんな感じになりますよ』、とさっと取り付けてくれたので、注文し直そうかと迷っていましたがイメージすることができて本当によかった」と振り返る。

そして子ども部屋のドア。今は1部屋になっているが、いずれ2部屋にした際にドアの開き方が変えられるように、取り外し可能な仕組みにあらかじめしているという。

 

最初から2部屋ありきで作った場合、通常ドアノブは2つとも今とは反対側につける。そうした場合、両方のドアを開けた時にドア同士がぶつかることに。まずは現状で使いやすいようにつくられていると聞いて、驚いた。ここまで住む側の立場で考えてくれているのは、本当にうれしい限り。

↑通常のつけ方だと、1部屋として使う場合にドアがぶつかってしまう

玄関の収納も単に棚をつけるのではなく、使い勝手がいいように可動棚にしたり、ポールの高さも使いやすい高さに微調整したり、住みやすさ、使いやすさを第一に考えてくれて一つ一つ仕上げていく。感嘆しかない。


家づくりの様子、いかがでしたでしょうか。
「インスタを見るのが好きなので、いいなと思うものを見つけては、高橋さんや後藤さんに何度も相談しましたが、嫌な顔一つせず聞いてくれて、アドバイスをしてくれて本当に家づくりが楽しかったです」と振り返るSさま。「引き渡し後は、なかなか会えなくなるかと思うとさみしい」ともおっしゃっていました。
高橋さんと後藤さんのコンビに、大工の甫坂さんが加わることで、C4DLの家づくりはさらにかっこよく、機能的で、安心して住める家になるんだな、とつくづく思いました。

こちらまで元気がもらえるようなポパイ&オリーブのようなご夫妻。お子さまと明るく楽しく、快適に過ごせる家になることと思います!

株式会社フィット十津川有紀でした。

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