森がくれた優しい香り「クスノキ」の防虫剤

季節の変わり目に行う衣替えは、衣類防虫剤を交換する絶好のタイミング。
「防虫剤」と一口にいっても、
ドラッグストアで手軽に手に入る合成成分のものから植物由来のナチュラルなものまで様々。
その中でも古くから「虫のよけの木」として使われてきた
「クスノキ」が最近注目されているのをご存じですか?
本日は我が家でも使っている「クスノキ」の衣類防虫剤をご紹介します。

●国産天然クスノキから作られる防虫剤
昔から和服の防虫に用いられることが多く、特徴的な香りを持つ「樟脳(しょうのう)」。
実は「樟脳」は「クスノキ」の成分を精製して作られています。
匂いが少なく効果が長く続く合成防虫剤の普及と共に需要が減少し、
生産に手間のかかる「樟脳」を製造する国内業者は1社にまで減少していた時期もありました。
しかし、技術の継承と近年のナチュラル志向によりその良さが見直されることに。
国産クスノキ材を使用した天然樟脳や、防虫ブロック、ハンガーなどの商品を目にする機会も増えてきました。
我が家も子どもが小さい頃に合成防虫剤の成分が気になったことをきっかけに、
地元九州のクスノキの端材から作られる「エコブロック」と「カンフルオイル」を使いはじめました。

(画像/「KUSU HANDMADE」さんより画像お借りしています)

●「カンフルオイル」で「エコブロック」の効果が復活!
「カンフル」とは「樟脳」のこと、つまり「カンフルオイル」はクスノキのアロマオイルです。
クスノキを使った防虫ブロックやハンガーなどは、使ううちに木材の香りが弱くなります。

その際はサンドペーパーで研磨して香りを蘇らせる必要がありますが、
「カンフルオイル」を使えば定期的にオイルを塗布するだけ。
とは言え、合成防虫剤と比べると効果が短く、おおよそ3ヶ月に一度オイルの塗り直しが必要です。
この作業がズボラな私に継続出来るのかが不安でしたが、心配無用。
使ってみると「カンフルオイル」のスッとさわやかな香りが心地良く、
「エコブロック」の優しい気の手触りも相まって、
面倒どころかなんと癒やしの時間に!数個のブロックから使い始めて、今では引き出し収納のほとんどに
「エコブロック」と「カンフルオイル」を使うほどのお気に入りアイテムとなりました。
カンフルの香りにはリラックス効果もあり、アロマオイルとして利用することも出来ます。
我が家では窓辺に置いた木製の小さなオブジェをディフューザー替わりにして、
時折クスノキの香りを楽しんでいます。

清涼感のあるカンフルの香りは森を連想させてくれて、思わず深呼吸したくなりますよ。
自分で使ってみるまでは、ツンとした刺激の強いにおいのイメージだった「樟脳」ですが、
天然樟脳はユーカリに似たさわやかな香り。

昔から日本の大切な衣類を守ってきた「クスノキ」。
端材を利用し、オイルを塗り直して何度でも使えるアイデアはSDGsな取り組みにもつながります。
強くて優しい「クスノキ」の防虫剤、未体験の方はぜひ試してみて下さい。

収納とインテリアで暮らし最適化
株式会社アンジェ・リュクス 上野 友香子
https://angeluxes.co.jp/

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