第63回 About C4DL コラム「ハウジングフェス HYGGEヒュッゲに帰ろう。」PART2

2月11・12・13日に行われたハウジングフェス、千葉市若葉区若松台のI様邸「HYGGEヒュッゲに帰ろう。」の報告コラムです。
前回は、デザインにこだわる奥様の、色使いやこだわりについてレポートいたしました。
今回は、旦那様のこだわり部分である性能部分を中心にレポートしたいと思います。

PART1のレポートはこちら

HYGGE(ヒュッゲ)とは?

昨今の北欧ブームで、その名称を耳にしたことのある方も多いかもしれない。
デンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」のことを指す。

設計デザイナー後藤宏樹さんは、I様ご夫妻に会った瞬間、「純粋」「無垢」な印象を受けたとか。透明感のある自然な雰囲気から、当初フェスのネーミングは「イノセントハウス」だったという。そこから、ナチュラルで知られる北欧の「ヒュッゲ」へとつながったとのこと。

環境に配慮しコスパも考慮 C4DLがバックアップしニアリーゼッチを取得

エアコンを好まないというI様夫妻。「風通しがよければエアコンはつけなくてもいいと思うんです」と話す旦那様は、環境や環境問題に対して造詣が深い。高橋さんが感心するほどサッシについても学んでいたというが、太陽光発電システムの導入も検討。そして、C4DLと打ち合わせを重ねていった結果、ニアリーゼッチを取得し、補助金を得ることもできたという。

品川のYKK APショールームでサッシの性能を体感


実はI様ご夫妻は、C4DLの取締役高橋邦生さんと一緒に、品川にある「YKK AP体感ショールーム」へ足を運んだという。この「YKK AP体感ショールーム」は、YKK APの「窓」の性能を体感できる体感型施設になり、完全予約制。そして建築・設計関係者以外は予約が取れない施設になるという。
旦那様は「ほかにも何社かハウスメーカーに行きましたが、このような場所を知ったのも、もちろん行ったのも初めてでした」と話す。

気密性重視で選択「オール樹脂サッシ」


体感ショールームでは、YKK APの歴史やものづくりのこだわり等を紹介する「ガイダンスゾーン」、「商品展示ゾーン」、高性能窓の基本性能や使い勝手、断熱効果が体感できる「窓の性能体感ゾーン」などがある。
そして、いろいろと体感したというI様が選んだサッシは「オール樹脂サッシ」!

この「オール樹脂サッシ」はフレームを樹脂で作っているサッシのことで、断熱・気密性が高いため、北欧や北米などの寒冷地を中心に普及しているとのこと。日本での普及、特に本州での普及率は低いようだが、体感を通したうえで選んでいる。断熱性が高く、結露が生じにくく、防音効果があり、デザイン性も高く、開閉タイプも豊富な「オール樹脂サッシ」。高価ではあるが、旦那様は「コスパを考えたら、この選択がいちばんいいという結果になりました」と、しっかり先を見据えている。

風通しにこだわり窓の開閉タイプを決定


I様邸の壁面部分だが、この窓の開閉について、1点だけ窓の開閉タイプが違うことがわかるだろう。


子ども部屋を一例として見てみたい。
写真左側の窓から中央の窓に風を通すため、窓の開閉タイプを変えている。


こちらが先ほどの子ども部屋の左側の窓になるが、「通常、この手の窓は下側を押して開閉するタイプを採用することが多いのですが、旦那様は風通しを考え、この場所の窓は左側を押し開き、風を入れるようにしています」と高橋さん。


こちらが子ども部屋の中央の窓になるが、右側を押し開くタイプを採用することで、入ってきた風の流れを遮ることなく、押し出しているという。
旦那様の奥様への愛情は随所に感じられるが、中でも窓の網戸に注目だという。自然は大好きだけれども虫が大の苦手という奥様のために、網戸を開けなくても窓の開閉ができるタイプにしているのだという。

ここまで風通しにこだわった施主さんの家を取材したことはなく、正直驚いた。高橋さんも言われていたが、旦那様は本当に熱心に住宅のこと、特に断熱性に関する勉強をされていたとのこと。巷にあふれる情報を精査し、自分たちの気に入ったものを選び尽くした家になったんだろうと感じた。

外観のデザイン性を損なわず 太陽光発電システムを導入


旦那様は太陽光発電システムを取り入れることを当初から考え、後藤さんに伝えている。後藤さんは、デザイン性を考えて南側一面にパネルを設置。デザイン性が保たれるよう考慮してもらえるので、安心この上ない!
全てにおいて希望を伝えれば、それを叶えるために親身に考えてくれ、最善の方法で対応してくれるのがC4DLであり、後藤さんの施主さんや建築に対する想いなんだろうなと改めて思った。

夫妻の寝室も風通しにこだわり 収納スペースを充実

 
夫婦の寝室ももちろん風通しにこだわった造りに。

 
そして奥様のこだわりの白をベースに、一面を収納スペースにするという大胆な造りに。

雑木林からの落ち葉を想定 落ち葉防止ネットを装着

 
家の裏手に雑木林が広がることから、排水溝に落ち葉がたまることが想定されるため、落ち葉防止ネットを排水溝に付けている。随所に細部への配慮が感じられる。

バルコニーの費用をウッドデッキに充てる賢明な選択


I様邸にはバルコニーがないことにお気づきだろうか。
ウッドデッキにも洗濯物が干せるようにする予定だというが、2階に室内ホールとして4.5帖の物干しスペースを用意。I様ご夫妻は、ベランダはメンテナンスも必要なうえ、掃除などの手間も増えることから必要ないと判断。その費用をウッドデッキに充てたというから、賢明な選択だと心底思わされた。


ウッドデッキにて!


いかがでしたでしょうか?

2回シリーズで完成披露見学会の様子と、完成披露見学会に至るまでの家を造る過程やこだわりについて、レポートいたしました。
そして、次回の完成披露見学会は船橋市前貝塚町です。
4月9日~11日開催の「向日葵(ひまわり)の家」、また新たな後藤さんのアイデア満載の家が登場です。
ご期待ください!

さらに、4月24日14時から「オーダーメイド住宅の勉強会(入門編)」が会場4組限定で開催されますよ!
オンライン参加もできるので、ふるってご参加ください!

左からデザイナー鎌田愛子さん、住宅プロデューサー高橋邦生さん、設計デザイナー後藤宏樹さん                          

株式会社フィット 大西俊子でした。

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