前回のコラムでご紹介した「方舟の家」。
ひときわ目を惹く外観とオーナー様のこだわりがつまった間取りとデザイン、とても素敵でしたよね。
今回は、こちらのオーナーI様にお会いして、シーフォーデザインレーベル(以下C4DL)に設計・施工をお願いすることになった経緯や家が完成するまでのやり取りなどについてお話を伺いました。
C4DLに決めた理由
I様ご夫妻は4歳のお子さんとの3人家族。
同じ保育園に通わせたいとのことで、今住んでいる場所の近くで土地探しをしていたという。
なかなか希望に合った土地が見つからなかったが、ようやく今回の土地を見つけ、建築会社を決めないまますぐに土地を購入した。
土地販売の業者に図面を書いてもらったものの、ありきたりの雰囲気で納得できるものではなかったという。
「大手住宅メーカーにも3件ほど行って話を聞いたのですが、性能はいいのですが、納得のいくデザインの家を建ててくれるメーカーがどこにもなくて。
住宅ローンの契約の関係上、家の見積もりも必要なので、建築会社が決まらずかなり焦りました」と振り返るI様。
「ここだ!」と思える建築会社がなかなか見つからず、時間さえあればインターネットで建築会社を調べていたという奥さま。
ようやく気に入ったデザインの家を建ててもらえそうな会社を見つけ、電話をかけたのがC4DLだった。「切羽詰まっていたので、言葉もかなり早口で電話しました」と話す奥さま。
「ひとまず落ち着いてください。私たちで解決できることであれば力になりますので、状況を教えてください」という取締役の高橋邦生さんの対応に、「ここなら頼れる!」と直感的にも思ったという。
「お客様が建てたいと思う家を建てられるかどうか、土地によって異なるので、建築会社を決めてから土地探しをした方がスムーズです」と高橋さん。
土地によって必要な工事や法律、条件などがあるので、プロの意見を聞いた上で土地を決めるのが大事。C4DLでは、土地探しから一緒に取り組んでくれる。
欲しかった解放感抜群の広いリビングダイニング
この電話からC4DLとの付き合いが始まった。
奥さまは、住みたい家のイメージをしっかりともっていて、特に「広いリビング」を第一にこだわっていた。
土地に対して、どのくらいまでの大きさの家を建てられるか、建ぺい率、容積率の関係もあるため、土地目一杯には建てられない。そこで、建築デザイナー後藤宏樹さんが提案したのは、2階をせり出したデザインのリビング。そうすることで約22畳の広さを確保した。
また、より空間を広く見せるために、白のタイルと白いキッチンを採用。「広いリビングがどうしてもほしかったので、夢がかないました!」と奥さまも大喜び。
奥さまは、C4DLの建築例をたびたび見ており、「ネオサーフスタイルの家」(第51回About C4DLコラム「幕張本郷ハウジングフェス」)にあったような梁を取り入れたいと思っていた。梁をあえて出すことで天井も高くなり、デザイン性も抜群の仕上がりに。
キッチンはC4DLでは通常はクリナップなどを採用しているが、今回は奥さまがどうしても入れたいシステムキッチンブランドがあったので、そちらのシステムキッチンを採用。リビング側が収納になっており、デザイン性だけでなく使い勝手もよさそうだ。
標準仕様のメーカーもあるものの、柔軟に対応してくれるのはC4DLならでは!と改めて感じた。
ショールームにも同行してくれるので安心
「窓や建具などのショールームに高橋さんが毎回一緒に来てくれたのは驚きでしたし、うれしかったです」と話すI様。C4DLはショールームに同行してくれるので、アドバイスを聞くこともできるし頼りにもなる。ショールームで決めたというリビングの窓は、明かりがたっぷりと入る大きさに。
こだわりの仕様にも柔軟に対応し、理想の家に
「風通しもよく、デザインも好き」とのことで、クローゼットなどの扉はすべてルーバースタイル。衣装部屋として1部屋欲しかったそうなのだが、後藤さんのアドバイスにより、主寝室と一体にして広いクローゼットをつくった。
洗面所は朝の身支度の時間がご夫婦でかぶってしまうので、「2人で立てる広さの洗面所が欲しかった!」と話すI様。約3.5帖と十分な広さの洗面所を実現。
階段の手すりのキャップが黒だったのが気になり、取り外して白一色のすっきりとした仕様に。こういう細かいところまで応えてくれるのが本当にうれしい。
「自分が選んだのは1階のトイレの壁紙と、寝室の壁付けテレビ用に下地を入れてもらったことだけ」と笑顔で話すご主人。
奥さまがしっかりとしたイメージを持っているので、任せているとのこと。バランスがとてもいい素敵なご夫妻で、家づくりを2人で楽しんだことが雰囲気から感じとれた。
存在感抜群の外観と機能的なアプローチ
2階をせり出すことで広いリビングが確保でき、せり出した部分が屋根になるため、自転車などが置けたり、玄関へのアプローチも屋根付きになるというメリットが。
図面を見た時は、「本当にこの部分に自転車が置けるほどの?と疑っていましたが、出来上がりを見てびっくり!」とI様。
デザイン性だけでなく機能性も備わった後藤さんのデザインには感嘆しかない。また、奥さまが中国人とのハーフとのことから、外観を縁起のいい獅子のイメージにしたというのも、粋な計らいだ。「何度眺めても飽きない」と奥さまも大満足の様子。
しっかりとした意見をお持ちのI様。こういう家にしたいという願いを聞きつつも、より使いやすくまたより洗練されたデザインにしてくれるのは、さすがだと思った。親戚や友人らがたびたび集まるというI様家。この家ならお子さんもお母さまも、皆さんで快適で楽しい時間が過ごせること間違いなしだと思う。
いかがでしたでしょうか。
休みのたびに現場を見に来ていたというI様ご夫妻。完成して初めて家に入った時は、興奮と感動のあまり1時間以上滞在したそうです。
「人生で一番の感動でした!」と話すご主人さま。奥さまから「結婚式は?子どもが生まれた時は?」との質問もありましたが、「それと同じくらい!」と話すご主人さまを笑顔で見つめる奥さまが印象的で、とても微笑ましかったです。
株式会社フィット 十津川有紀でした。