第75回 About C4DL コラム「ハウジングフェス Active family House」

今回は3月4~6日にハウジングフェスが行われた八千代市のK様邸「Active family House」についてご紹介します。

K様は数多くのハウスメーカーを回っておられたそうですが、柏で行われたハウジングフェス「ちょうどいい家」でシーフォーデザインレーベル(以下、C4DL)に出会い、建築デザイナー後藤宏樹さんのデザインに魅せられ心を決められたそうです。
K様の心を掴んだC4DLの、センス溢れるデザインや細やかな心配りが随所に現れる邸宅を早速みていきましょう。


通りの突き当りに面したアシンメトリーな外観は、一際存在感を放つ

調和のとれた非常に美しいバランスの外観には、4種類のガルバリウム鋼板とレッドシダーの木材を使用。
 
K様邸が建つこの土地は、裏側に2mを超える高低差がある台形地。
「駐車場は2台分」「リビングは広く」K様の外せない要望と土地の性格を合わせた結果、はねだしを作るアシンメトリーな構造へと辿り着いた。
「後藤は間取りから考えず、外観から設計し始めるのです」と住宅アドバイザーの高橋邦生さん。そのため、形にとらわれた間取りではなく、計算された自由度の高い間取りが出来上がるという。

「外観を見ていると何かに見えてきませんか?」と後藤さん。
この外観には「Active family House」という名前の由来にもなった、バイクのエンジンがインスパイアされているという。
K様は登山やアウトドアがお好きな非常にアクティブな方で、バイクも好きなことからハーレーダビットソンのファミリーというシリーズ名にも因んで「Active family House」と名付けられた。

K様の家づくりはC4DLとの土地探しから始まった

立地か建物かどちらに重きをおくか…悩んだ末、双方の価格のバランスのとれたC4DLらしい理想の形となった。
奥様の地元近くに見つけたこの土地の性格を最大限に生かすため、デザイナー後藤さんの技が光る。

玄関は明るく、趣味を楽しめるハーフインナーガレージも

K様は一男一女の子どもを持つ4人家族。1階には洗面所とバスルーム、書斎スペースを備えた主寝室に、6畳のハーフインナーガレージがある。

この目を引くハーフインナーガレージはK様のバイクスペース。ウッドデッキもつき、1階の主寝室から2.2mもの大開口の窓を通じてバイクを存分に愛でることができる。
レッドシダーの良い香りに包まれ、ご家族がお庭で遊ぶ姿を見守りながらK様が趣味のバイクに触れて楽しまれる様子が目に浮かんでくるようだ。

玄関は、ハーフインナーガレージへとつながる掃き出し窓があることで明るく抜け感のある開放的な印象。十分な数のシューズクローゼットが備え付けられており、そのうちの一つは土間収納になっているので、何かと使い勝手がよいのもうれしい。
 

さまざまな用途に使える1階の主寝室

直接ウッドデッキに出られ、セカンドリビングにもなる主寝室。一見、階段下とは思えない書斎スペースも、ご主人がセレクトしたクラシックカー柄のアクセントクロスから特別感が感じられる。オーナー様の使い方に応じて様々な用途に使える。
K様の愛してやまないバイクと長く過ごすために滞在時間も長くなりそうだ。

 
K様邸の間取りを見ると2階リビングのワーキングカウンターと1階主寝室の収納部分が突き出た形になっている。
1階主寝室では収納部分が外側へ出っ張っていることで、居住スペースを圧迫することなく広々とした収納スペースを確保することができている。
子どもが大きくなるにつれ増えてくる季節物や、飾る季節が限定されている節句人形なども、収納内に窓がついていることで風通しの面でも安心して収納することができる。
 

解放感あふれるリビングは数種類のカラーや素材を使用

2階に上がってみると目に飛び込んできたのは、濃く深みのある色合いのリビングにつながるエースドアとおそろいの色を使用した室内窓。違和感なく空間が切り替わり、まるでカフェにやってきたかのようで胸がときめく。

16帖のリビングに足を踏み入れてみると、なんと気持ちの良い空間なのだろう。

2階リビングでありながら、セカンドリビングにもなるウッドデッキとゆるやかにつながる。
キッチンから見る景色は開放感あふれるだけでなく、ダイニングテーブルやソファにいる家族とも自然と目が合うような距離感になっていて、家族との会話が自然に生まれそうだ。

何種類ものカラーや素材が使われているにも関わらず、統一感を感じられる。アクセントクロスのカラーを非常に迷われたというK様。後藤さんの知識と経験を踏まえた適格なアドバイスが後押しとなり、素敵な仕上がりになった。ちなみにこの壁は「黒板クロス」で施されており、子供たちが絵を書いて遊ぶことができる。

天井の杉板は職人さんがバランスを見て配置しているそう。
キッチンの吊り戸と天井のおさまりもこだわりをもって施工している。

「ぜひソファに座って外を眺めてみてください」と後藤さんに勧められ、腰をおろしてみると…窓から空を望める心地よい景色が広がる。

窓の位置が、外から見えるバランスの良さだけでなく、実際に中に住んでみて心地よさを感じられる計算で取り付けられている。

10年、15年後も見越した、これからの時代に合った家の形とは

「お子さんが成人した後もすぐに家を出ることは今の時代の流れから考えにくい。社会人になってからも実家から通勤し、ここで生活することを考えての間取りになっています」と後藤さん。
室内窓やエースドアの演出は可愛さだけではない。「子どもと親の生活が逆転しても互いに存在を感じ合いながらも、プライバシーが守られるような空間につくっています」と後藤さん。家を出入りする子どもの存在を感じつつも、子ども部屋と主寝室は上下になっていない間取りなので、誰かが訪れてきた時にも互いに気にせず生活できるように工夫がなされている。

リビングからバルコニーを挟んで見える子ども部屋がこちら。
 

淡い子ども部屋の壁紙に落ち着いて過ごせそうな雰囲気を感じる。収納もしっかりついているのがポイント。
子ども部屋は隣り合わせになっているが、収納が背合わせになっていて廊下を挟んでいるため音の干渉を防いでいる。

もう一つの子ども部屋は北側に面しており、照度が一定しているので勉強に向いているとか。「受験を控えた時に子ども部屋の場所をチェンジするという使い方もできますね」と高橋さん。


いかがでしたでしょうか。

お施主様の要望にお応えするだけでなく、時代とその土地に合った家づくりを提案する後藤さんの創造性で、家族の個性を温かく包み込んでくれる家が出来上がっていました。
子どもの成長を見守り続けられる家、素敵だなと思いました。

株式会社フィット 細窪こずえでした。

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