こんにちは。広報PR・住宅アテンドの澁谷です。
デザイン性の高い住宅が自慢のシーフォーデザインレーベルですが、実は、見えなくなってしまう構造の部分にも強いこだわりを持っているんです！
前回は「構造」についてお話しいたしました！
▷#006「“ありきたりではない” 構造のお話」はこちらから
▷#008「“ありきたりではない” 耐震等級のお話」はこちらから
今回はこだわりの「断熱材」について書いていきたいと思います♪
◆建築物省エネ法について
現在、住宅の省エネルギー基準は「建築物省エネ法」で規定されています。この「建築物省エネ法」では断熱地域区分ごとに住宅の外皮性能（外壁、床、屋根、天井、窓、その他開口部分といった外皮の断熱性、気密性、遮音性、耐久性の性質や能力を数値で表したもの）の基準値が設定されています。
住宅内部の熱は、外皮をつたわり、住宅の外へと逃げていきます。UA値（外皮平均熱貫流率）は、外皮を介して住宅全体の熱がどれくらい逃げやすいかを示す数値です。“逃げやすさ”なので、UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能の高い住宅であることが分かります。逆に、UA値が大きいということは、断熱性能が低い住宅であるということです。
◆断熱地域区分について
断熱地域区分とは、全国の市町村を寒冷地から温暖地まで8つの地域に区分したものです。住宅に関わるエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断の基準を定めるべく制定されました。区分は、1地域～8地域と呼ばれます。関東は、4.5.6地域となっています。
◆断熱材とは
そもそも断熱材とは何なのか？なぜ断熱性能を上げなければいけないのか？といった基本的な部分をお伝えいたします。
断熱材とはその名のとおり「熱の伝導・伝達を阻止するための材料」のことです。断熱材は住宅内外の熱を遮断する効果があります。
断熱材には大きく分けて無機質繊維系・木質繊維系・天然素材系・発泡プラスチック系の4種類がありますが、細かく分けていくと非常に多くの種類が存在しています。断熱材選びで大切なことは性能と予算のバランスを取ることです。
弊社では、機能性・コストパフォーマンスを考慮したうえで無機質繊維系のグラスウールを採用しております。
〇グラスウールとは
グラスウールは、ガラスを高温で溶かし、ミクロン（1,000分の1ミリ）単位の細い繊維にして綿状にしたものです。断熱性や不燃性、耐久性、吸音性、施工性などに優れた素材として、さまざまな分野で活用されています。
〇グラスウールのメリットと特長
・断熱性
ガラス繊維が絡み合ってできた独立した空気室により熱を通しにくい性質を発揮します。
・不燃性
素材が不燃材料のガラスのため燃えません。
・耐久性
素材が無機質のガラスのため長期間劣化しにくく、断熱性能がほとんど変化しません。
・吸音性
入射した音を熱エネルギーに変換することで、吸音効果を発揮します。
・施工性
やわらかい綿状なのでカットしやすく、軽量で施工が容易です。
また、断熱材だけでは完全に熱を断つことはできず、断熱材で吸収・蓄積された熱は時間とともに放射されていきます。そのため、放射された熱をいかに逃がすかも考える必要があります。
◆C4DLの断熱スペックについて
弊社では、以下の仕様で断熱工事を行っています。
・基礎：厚み50mmの押出法ポリスチレンフォーム（玄関・ユニットバス部のみ）
・床：厚み80mmのパラマウント 露断ピンレス
・壁：厚み105mm（密度16㎏/㎥）のマグ イゾベール・コンフォート（高性能品）＋気密シート
・天井：厚み155mm（密度16㎏/㎥）のマグ イゾベール・スタンダード（高性能品）
断熱等級4、UA基準値0.87という仕様です。
◆長持ちする家にするには
弊社では内部には外袋（ポリエチレンフィルム）で包まれていない裸のグラスウールを使い、気密シートで気密性を高めます。外部には壁内結露を防ぐために透湿性の高いハイベストウッドを使い、透湿防水シートは、透湿・防水・遮熱性の高いタイベックシルバーを使います。下図のようにきちんと通気層を設け、湿気を逃がすことで壁内結露を防ぎ、長持ちする家ができあがります。
断熱材は正しく施工すればどの素材のものを選んでも性能の低下を防ぐことができます。
今の住宅は断熱性と気密性が高く、快適です。大切なのは壁内結露をどう防ぐかです。
ここでは、基本的な断熱材のお話しをしてきました。一概に断熱材の性能が良いだけで快適な家ができるわけではなく、建築プラン（窓の数・位置・大きさなど）によっても断熱性能は大きく変わります。
このようなブログでは伝えきれない断熱のことを設計デザイナー・後藤が現地にてお話しするイベントを開催いたします！
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