#008 “ありきたりではない” 耐震等級のお話


こんにちは。広報PR・住宅アテンドの澁谷です。
デザイン性の高い住宅が自慢のシーフォーデザインレーベルですが、実は、見えなくなってしまう構造の部分にも強いこだわりを持っているんです!
これまで「構造」と「断熱材」についてお話しいたしました!

“ありきたりではない” 構造のお話 はこちらから
“ありきたりではない” 断熱材のお話はこちらから

今回は、地震に強い住宅とは?等級1~3でどう違うの?など、「耐震等級」について書いていきたいと思います♪
 

◆そもそも「耐震等級」とは?

 

耐震等級というのはそもそも、建物が地震にどのくらい耐えられるのか、地震に強い建物かどうかなどを表した指標のことです。
住宅の性能表示制度を定める「品確法」(=住宅性能表示制度や新築住宅の10年保証などについて定めた法律)に沿って制定されました。耐震性能によってランクが3段階に分かれており、その数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高いです。

耐震等級1:建築基準法で定められた耐震性能を満たしていることを示すもので、数百年に一度起こる大地震(震度6~7相当=熊本地震)に耐えられる強度を持つように計算されています。

耐震等級2:上で示した耐震等級1の1.25倍の耐震強度があることを示しています。「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上の強度を持たなくてはいけません。学校や病院・警察などの公共施設は災害時の避難場所として指定されるため、必ず耐震等級2以上の強度を持つことが定められています。

耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは耐震等級3で建設されています。耐震等級3は、耐震性能の中でも最も高いレベルです。
 

◆「耐震性能」に影響する要素とは?

 
①「建物の重さ」・・・外壁や屋根が軽ければ軽いほど、建物の地震による揺れに対しての振幅が小さくなります。
②「耐力壁」(=地震や風などで生じる横からの力に抵抗できる壁のこと)・・・各階の柱や耐力壁、筋かいをどのように配置するかで、水平方向の耐力が決まります。
③耐力壁や耐震金物の「設置場所」・・・耐力壁や耐震金物の効力が最も発揮できる場所にバランスよく配置されていなければ、最大限の効果が期待できません。耐力壁を建物の角に配置したり、上下階の耐力壁の位置を合わせるなどの工夫が必要です。
④床の「耐震性能」を高める・・・建物の耐震性能のレベルを上げることができます。
 

◆「耐震性能」のメリットデメリット

 
〇耐震等級を上げることによるメリット

①「地震保険が50%OFF」になる
地震保険は、火災保険では補償されない地震による火災の損害補償等を補完する目的で作られていて、火災保険とセットで加入します。地震保険の保険料は火災保険の保険料が基準となり、火災保険料の30~50%の範囲内で設定をします。
また、地震保険は耐震等級に応じて割引が適用されます。
→耐震等級1の場合は10%OFF、2の場合は30%OFF、3の場合であれば50%OFFとなります。

②「フラット35S Aプラン」でローンを組むことができる
フラット35とは全期間固定金利型の住宅ローンです。耐震等級3を取得していればフラット35のなかでも金利優遇の大きいフラット35Sの金利Aプランでローンを組むことができるため、通常のフラット35よりもお得になります。

〇耐震等級を上げることによる注意点

①間取りに制約がかかる
耐震等級を上げるためには必要な壁量が増えるため、間取りに制限がかかりやすくなります。開放的で広い空間を作ろうとすると耐震等級の高い建物は思い通りの間取りを採用できなくなる場合があります。

②費用がかかる
耐震性能を上げれば上げるほど専用の建材や高い技術力が必要となるため、必然的に費用が高くなります。また、検査機関や証明書の取得費用が必要になるため、諸費用が増すことも把握しておく必要があります。

 

◆C4DL流!「耐震性能」の考え方

 
〇耐震等級の構造計算とは?

構造計算には「壁量計算」と「許容応力度計算」というものがあります。
「壁量計算」とは、建物にかかる地震力・風圧力に対して必要な壁量を満たしているか確かめる計算方法です。
「許容応力度計算」とは、3階建て以上の建築物には必ず用いられる計算方法です。間取りの横軸、縦軸で耐力壁の量が十分かどうかを検証するだけの「壁量計算」とは違い、建物にかかる固定荷重や積載荷重に地震などの長期荷重、及び短期荷重を想定し構造部材の内部に生じる抵抗力を計算します。
その上で、それぞれの部材がそこにかかる応力に耐えられるかどうかを検証するものです。

耐震等級3を取得するメリットはいろいろありますが、弊社では標準仕様としておりません。ですが弊社が建てる家は、2階建てでも全棟許容応力度計算を行い、耐震性能をより高めているため、地震に強いと自負しています。
一番は、安心・安全であることはもちろん、デザイン性が高く、自由度の高い住まいを実現することだと考えています。耐震等級の概要を把握して様々な工法を用い、地震に強い家を目指します。
 
ここでは、基本的な耐震等級のお話をしてきました。
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